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「エスペランサにはロマンがある」

エスペランサスポーツクラブ・サポーター 長谷川正佳さん


「エスペランサにはロマンを感じる。もっと多くの人にこの魅力を気づいてほしい」


長谷川正佳さんはエスペランサスポーツクラブに通う子どもたちの父親であり、子どもたちが出場しないトップチームの試合にも毎回のように応援に駆け付けるエスペランサSCのファンだ。ホームで行われる試合だけでなく、千葉や群馬、茨城など他県で開催されるアウェイの試合でも応援に駆け付けるほどの力の入れぶりである。「熱狂的なサポーター(笑)」と自負する長谷川さんは、Jリーグ入りを目指す同クラブについて、「Jリーグ昇格という目標を一貫して追い続けている。人の生き方としてロマンがある」と、チームの魅力を熱く語る。


左から長男の大地君、次男の悠吾君、正佳さん

長谷川さんがエスペランサSCと出会ったのは2017年5月。栄区に転居してきた長谷川さんは、長男大地くんがサッカーを続けられる環境を探していたところ知り合いのサッカー関係者からエスペランサSCを紹介され、大地くんとともに野七里グラウンドへ訪れた。当時小学1年生だった大地くんと同学年のメンバーはいない状況だったが、グスタボコーチ、オルテガ監督からチームの方針を聞き彼らの人柄に触れ、長谷川さん、大地くんの二人はすぐにエスペランサSCのサッカースクールに入団することを決めた。


自宅から距離が近いことはもちろん大きな理由だったが、密度が濃い90分の練習時間を実施するという同クラブの合理的な方針は納得のいくものだった。また、コーチ陣の考えに一貫性があり、同クラブがキリスト教を根幹とした人格教育にも力を入れていることについても、クリスチャンではないもののドイツでの在住経験から隣人愛というキリスト教圏の文化に好感を持っていた長谷川さんには魅力と感じた。「プロ選手である前に、プロの人間であれ」というエスペランサSCの方針は、「サッカーは上手くなってほしいが、人としてもしっかりとした人になって欲しい」と自身の子に願う長谷川さんにとって、ベストな環境だったという想いは今でも変わらず、今では次男の悠吾くんも同スクールに通っている。


エスペランサSCでの学びが、子どもたちの成長を促していることは長谷川さんにとって大きな喜びだ。少しずつではあるが自分で考えて行動できるようになってきたと感じる。長男の大地くんは、U-10カテゴリーのキャプテンを任されており試合後には保護者に挨拶する。はじめは「応援ありがとうございました」という、形式的なあいさつだったが、「型にはまらず、話す内容を考えたほうが良い」との長谷川さんの助言に応え、大地くんは、最近の試合後の保護者への挨拶で「今日はこういったプレイができた」「今日はこういった動きがよくなかった」など自身の言葉、自身の考えで解説できるようになったという。




U-10カテゴリーキャプテンとして成長している大地君

大地くん、悠吾くんの成長を見守る中でグスタボコーチをはじめ、チーム関係者との交流でエスペランサSCへの愛着が高まっていった長谷川さんは、子どもたちとともにスタジアムに訪れ、トップチームの試合を観戦するようになった。コロナ禍により観戦に制限が出るまでは、トップチームの試合観戦をほぼ欠かしていない。「現地での観戦は選手の声がよく聴けるし独特の熱量がある」と、長谷川さんは試合観戦の魅力を語る。その入れ込み具合は子どもたちが観戦に行けないときでも一人で観戦に行くほどだ。元々サッカー観戦が好きな長谷川さんは、プロサッカーリーグと2022年現在関東一部リーグに所属するエスペランサSCの試合観戦の違いについて、「(エスペランサSCは)ほかのチームにはないカラー、情熱があり、虜になる」と表現する。「絶対にできる」という強い意志のもと目標に向かって全力で取り組むチームの必死さを、長年間近で触れているからこそ長谷川さんにはその情熱がより強く伝わっているのかもしれない。

エスペランサSCの成長を4年間見守り続けた長谷川さんは、Jリーグ入りという目標を一貫して追い求め続けていること、資金力が決して豊富とはいえない同チームが、より資金力のある対戦相手に試合で勝つ姿を見て、「一人の人間として見て、エスペランサSCの取り組みには夢がある」と話す。そんなエスペランサSCをサポートしたいという想いを、長谷川さんは今でも持ち続けており、より多くの人々にエスペランサの魅力に気づいて欲しいと感じている。「誰もが自分の人生において夢を追い求めることができるわけではない。」だからこそ、夢を追い求め続けるエスペランサSCを応援することは長谷川さんにとって「一つの生きがい」にもなっている。また、夢の実現に悩む人々にとってもきっと、エスペランサSCの取り組みは背中を押すことになるかもしれない。ただ、長谷川さんは、エスペランサSCが関東一部リーグ昇格を僅差で逃し、選手が涙を流す場面を直接目の当たりにしたこともあり、「夢の実現は長い道のり」であり、応援する人たちには長い目で見て楽しむことが必要だと強調する。苦難の道だからこそ、その後に関東一部リーグに昇格できたときの喜びもひとしおだったと振り返る。

初めは長谷川さん含め極々少数だった観戦者も、スクールに通う保護者や子どもたちに少しずつ声を掛け、徐々に増えてきたという。このままいけば、300人規模にはなるのでは、と期待していたその矢先、コロナ禍のため2020年からは無観客となってしまった。残念な状況になってしまったが、間違いなくエスペランサSCの魅力は伝搬してきている。エスペランサのJFL昇格、子どもたち二人のサッカーの技術の上達、そして人として更なる成長をしていくことを願い、長谷川さんはこれからもエスペランサSCを応援し続けると話している。

次回はエスペランサSCのコーチであり、チームの中心であるオルテガ・ホルヘ・グスタボコーチに話を伺う。

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